市庁舎を訪れたら、ロボットが出迎えて、案内をする……そんな近未来的な実証実験が藤沢市で行われた。
※下記はジチタイワークスVol.12(2020年11月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
藤沢市は、10市2町で構成する「さがみロボット産業特区」に指定されたことを受け、「藤沢市ロボット未来社会推進プロジェクト」を立ち上げ、以前からロボットを活用した地域づくりを推進してきた。その一環として、庁内の人員不足という課題解決にロボットを活かせないかという案が出た。白羽の矢が立ったのは、横浜市のCIJ社が手がける自律移動型ロボット「AYUDA(以下、アユダ)」だ。
実証実験の第1弾は、令和2年1月に5日間実施。事前に各課名を記憶させ、来庁者にディスプレイで案内したり、エレベーターホールに移動しながら誘導したりというスモールスタートで行った。この実験で挙げられた課題の解決と、コロナ対策としての非接触型での対応を目的に、第2弾を同年9月に5日間実施。
2度の実証実験の結果、市民からは「ロボットの今後の活躍に期待したい」といった声が寄せられ、子どもたちにもアユダは人気だという。現在は、利用者アンケートの結果などを検証しつつ正式導入を検討している段階だとか。今後の動向が注目される。