戸田市は埼玉県で25年連続“一番若いまち”だ。子育て世代が多く平成28年に待機児童数が県内最多となった。同市は東京都と隣接するが、国から施設に支払われる公定価格が低く、保育事業者の誘致や保育士確保に不利な立場だ。そこで、平成30年に産学官協働で「とだの保育創造プロジェクト会議」を発足し、保育人材確保と定着、保育の魅力アップに取り組んだ。
※下記はジチタイワークスVol.12(2020年11月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
保育士就職・転職支援サービス「保育士バンク!」を手がけるネクストビート社と令和元年に締結した連携協定もその一環。特集ページの開設や、就職フェアへの出展につながった。
市独自の助成制度や家賃補助、保育士の子を保育所へ優先入所させるなど、手厚い待遇をPRした結果、施設の拡充に合わせた保育士を確保し、令和2年4月には待機児童ゼロを実現した。同市担当者は、「今後の目標は保育の質をさらに高めていくこと。子どもも保育士も、成長できるまちを目指したい」と将来を見据えている。