ジチタイワークス

採点時間が約3分の1に短縮!答案を読み取るだけで自動的に採点・分析。

学校教員は、日々大量の業務を抱えながら労働している。業務量が多すぎて時間外勤務が慢性化し、疲弊してしまっているという声もよく聞かれる。その一因となっているものに採点業務があるが、これを自動で行う革新的なツールがあるという。開発した「スキャネット」の小池さんに、その仕組みについて聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.12(2020年11月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]スキャネット株式会社

業務を圧迫する成績処理、負担を何とか減らしたい。

各業種で働き方改革が進みつつあるが、なかなか長時間労働を解消できない職場の一つが学校教育現場だろう。実際に、文部科学省が実施した「教員勤務実態調査(平成28年度)」でも、多くの教員が成績処理業務を「最も負担が大きい」と答えている。

令和2年に入ってからは、新型コロナウイルス感染症拡大による休校によって、新たに教材作成が必要になるなど、さらなる業務負担が教員を圧迫しているという。「採点業務にかかる手間を大幅に減らしたい」というのは多くの教員にとっての切なる願いである。そうした現場の課題を解決するのが、デジタル採点システム「デジらく採点2普通紙対応版」だ。スキャナを活用したソフトウェアやシステムを提案する同社が、校務のIT化のために開発したもので、これまでに提供してきた製品を含め、現在までに3万人を超えるユーザーに利用されている。

解答用紙をスキャンするだけで自動的に採点・集計・分析。

この採点システムの仕組みはこうだ。試験に当たり、まず教員が解答用紙を作成、そして生徒たちがテストを終えた後、回収した解答用紙をスキャナで読み取り、パソコン上で採点するというもの。採点結果はデータ化され、その後自動集計されるので、成績処理作業がスムーズに進む。かかる時間も手作業の約3分の1まで短縮できるのだ。

「解答用紙には普通紙が使えます。しかも、すでに学校に置いてある通常の複合機や小型スキャナでも読み取れるので、新たな備品の購入は不要です。手書き文字も自動認識でき、設問ごとに全員の解答を表示して正確に採点してくれます。また、分散採点機能もあり、複数の教員で手分けして採点することもできるので、大規模な試験のときでも効率的な採点処理を行うことが可能です」と小池さん。

この採点システムの導入による最大のメリットは、採点に要する時間を大幅に短縮し、教員の負担を軽減できることだ。そしてAIが一括採点(カナ・英字・数字の1文字に限る)することで、設問ごとに全員の解答を表示でき、採点基準がぶれずに公平性が確保される。全ての成績は、データで保存され、観点・分野別の自動集計や採点結果分析、各種帳票の出力も簡単なので、生徒への学習指導に役立てることが可能だ。

このように、まさに教員の求める機能を盛り込んだことから、教育委員会や学校単位での導入希望先が次第に増加。検討中の学校も含め、全国で500校近くにまで展開している。これらの実績が評価され、令和2年7月には兵庫県教育委員会が県立高校147校と県内の公立小中学校105校への導入を決定した。

「デジらく採点2普通紙対応版」による採点の流れ

01.解答用紙を作成

ワードやエクセルなどで解答欄の枠を作成し、テンプレートファイルに貼り付け、解答用紙を作成。

02.答案の読み取り

テスト終了後、回収した解答用紙をスキャナで読み取る。通常の複合機や小型スキャナですぐに利用可能。

03.採点

手書き文字を自動認識(※1文字に限る)、同じ設問を一括採点。設問または解答用紙ごとに採点者を分けることもできる。

04.採点結果出力

設問ごとの正誤・得点・合計得点・手書き添削が表示された解答用紙をPDFファイルで出力できる。

Googleツールとの連携でこれからの教育現場が変わる!

「このようなデジタルツールをうまく活用することで、教育現場はこれからもっと変わっていくと思います。弊社は『Google for Education』の技術パートナー認定取得企業であり、Google社の提供する『Google Classroom』と連携できるという強みも持っています」。Google Classroomとは、教員・生徒間の課題の受け渡しや管理がペーパーレスで行えるシステムのことだ。これと「デジらく採点2普通紙対応版」を連携すれば、採点業務に加えて生徒へのテスト返却・成績通知もオンラインで実施可能。負担軽減や時間短縮を図れるだけでなく、試験の運用のあり方そのものが変化するだろう。これは同時に、文部科学省の進める「GIGAスクール構想」の一助にもなり得る。

教員の悩みだった成績処理業務の負担が軽減され、授業準備など別の業務の時間に充てられるようになることで、授業の質とワークライフバランスが共に向上し、今後ますます効率的で有意義な学習指導に注力できる。「それが、ひいては学校教育自体の変革につながっていけば……というのが、私たちスキャネットと教育現場で頑張っておられる先生方の願いです」。

 

スキャネット 代表取締役
小池 隆善(こいけ たかよし)さん

採点作業に対する細やかなサポートで教員の業務負担を軽減できる。

神戸市立桃山台中学校の場合

現場の声を反映したアップデートでどんどん使いやすく効率的に。

手作業での採点に時間を取られており、時短と効率化を目的に平成30年から導入しました。手作業よりはずっと速く採点できるようになったと思います。私たちが「デジらく採点2」を使い始めた頃は、「普通紙対応版」がまだ出ておらず、「スキャネットシート」という専用シートを購入していました。様々なタイプの試験に応じたシートが揃っており、大変有用でした。ですが、このシステムを使う教員が次第に増えてくると、各自がいろいろなシート型番を使うようになり、シートの在庫管理が大変になってきました。

そこで、今回の「普通紙対応版」をリリースされたと聞き、こちらに移行させてもらいました。結果、在庫管理が不要になっただけでなく、コストも抑えることができました。当初、設問ごとの“串刺し採点”に関し、生徒一人ひとりの答案状況の把握が困難だという声もあったのですが、ソフトウェアのバージョンアップによって解答者の名前が表示されるようになり、把握しやすくなりました。スキャネットさんは現場の声を吸い上げてアップデートを重ねてくれるのでとても助かっています。

校長 福本 靖(ふくもと やすし)さん

「デジらく採点2普通紙対応版」の強み

1.採点時間を約3分の1に短縮

従来1枚ずつ手作業で行っていた添削と採点を自動で行い、データの保存・分析・運用管理もデジタル化することで、所要時間を約3分の1に短縮。Google Classroomと連携すれば、印刷後に手渡していた答案の返却もオンライン化できるため、さらなる時短が可能。

2.公平で公正な成績作成が可能

同じ設問を全員分“串刺し式”で採点できるため、採点ミスが発生しにくい。複数名で同じテストの採点を手分けする際でも、採点基準がぶれることなく公平で公正な成績作成が可能となる。さらに付箋機能も付いているので、気になる解答を後から見直しやすい。

3.分析データで学習指導

採点後は自動的にデータ化されて管理・運用できるので、成績の分析が容易に。一人ひとりについて設問・分野別の得点率や得手不得手の傾向が把握しやすく、データの推移も確認できる。採点よりも分析に注力できることにより、良質な学習指導の実現を図れる。

3カ月の無料体験キャンペーン

デジらく採点2普通紙対応版の導入を検討中、あるいは「一度試してみたい」という教育委員会、学校、教員の方には、常時実施している3カ月間の無料体験キャンペーンがオススメです。当社ウェブサイト内に専用フォームを設けておりますので、右記二次元コードよりお申し込みください。

お問い合わせ

スキャネット株式会社

TEL:03-4582-3933
住所:〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-6-2 スキャネットビル
E-mail:info@scanet.jp

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