
異動を生かす働き方とは? 『公務員の「異動」の教科書』著者、堤直規さんの教える仕事術
※下記はジチタイワークスVol.4(2019年1月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
1.業務引継ぎには危険がいっぱい!
「ちゃんと引き継いでくれよ!」。5月のある日、庁舎内を歩いていると怒鳴り声が。話を聴くと、市民の方からの問い合わせに調べて回答するとしていたのに、前任者は異動までに処理しておらず、引き継がれてもいなかったのです。市民の方からお怒りの電話を受け、大変な目に遭ったということでした。
異動に伴い、時間がない中で行う業務の引き継ぎは難しいもの。そろそろ異動だと思ったら早めの準備が大事です。
2.引継ぎの前にすべき2つの仕分け
異動の内示から発令までは時間がありません。引継ぎの前に2つの仕分けに着手し、準備を進める必要があります。一つは、異動までに片付ける残務処理と、後任が処理する引継事項の仕分けです。一つひとつ書き出して仕分けていきましょう。
もう一つは、直接伝えることと後で読んでもらえばよいことの仕分けです。知らないと、後々担当者が困るミス・トラブルに関することは率直に伝えることが大切です。
3.次の3つの引継ぎも忘れずに!
事務引継書は必ず作成しましょう。コツをつかむには書くのが一番の訓練です。通常は、①所管事項、②職員の配置及び人数、③予算及び支出状況、④事務の現況、⑤懸案事項、⑥その他を書くこととされ、大事なのは⑤です。
記載した上で丁寧に説明することが後日のトラブル防止に力を発揮します。その上で①文書、②電子ファイル、③名刺の引き継ぎを忘れずに。いずれも整理して必要な分だけを引き継ぐようにしましょう。
講師PROFILE
小金井市 企画財政部行政経営担当課長 堤 直規
2017年に『公務員の「異動」の教科書』(学陽書房)を刊行。若手からベテランまで役立つ引き継ぎの方法や仕事の作法などを解説する。