京都市は平成23(2011)年度から、街頭での犯罪を抑止することを目的に、地域団体を対象とする防犯カメラ設置推進補助事業を実施している。しかし、地区に設置する防犯カメラの種類や設置業者などの選定は各町内会に一任されていたため、町内会ごとに購入すると1台あたりの単価が高く、山科区では平成27(2015)年度にいたるまでわずか53台しか設置されていないという課題を抱えていた。
※下記はジチタイワークスジチタイワークスVol.8(2019年12月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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そこで山科区役所 地域力推進室 まちづくり推進担当は、1台あたりの単価を可能な限り安くし、各町内会が取り入れやすい仕組みを独自のモデル事業として平成28(2016)年度から立ち上げた。これまでは各町内会が京都市に補助金を申請し各自でカメラを購入していたが、窓口を山科区役所に集約し、さらにカメラの種類や設置業者の選定・発注も請け負うことに。
これにより、業者への一括発注を可能にし、1台あたりにかかる設置費用を約28万9,000円から約11万5,000円まで下げることに成功。結果、町内会で設置する台数は平成23(2011)年度から平成27(2015)年度の5年間で53台だったものが、平成28(2016)年度から平成30(2018)年度の3年間で190台にまで増加した。
さらには刑法犯認知件数が平成23(2011)年の2,091件から、平成30(2018)年には801件にまで減少。町内会の人々の中には「今回の取り組みがあったから防犯カメラを設置することにした」という人も多く、双方にとって非常に有益な改善策となった。担当者は「申請の簡素化などをメリットに、区独自の事業としてこの取り組みを実現させるには、地域の方々の理解が必要不可欠でした」と話している。
町内会からは「全て区役所が決めてくれるので負担が減った」との声もあがっている
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担当:山科区 地域力推進室 まちづくり推進担当